CRMの目的とは?メリットやデメリットも解説!

2021年現在における日本では、ITの進化やインターネット技術が広まったことで誰でも手軽に情報を手に入れることが可能になりました。そうした背景もあり、サービスを利用している顧客のニーズも細分化され、企業における顧客情報の一元管理を徹底することが求められています。

こうした状況の中で注目されているのは、CRMシステムによる顧客管理です。このツールを上手く活用することによって、業務効率化や日々の営業、ニーズの分析に役立てることができます。

すでに多くの企業でも利用されており、働き方改革にも有効に活用されているのです。本記事では、そんなCRMの目的について具体的に解説していきます。現代でCRMの必要性が高まっている理由や、導入の手順などもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもCRMって?導入の目的は?

そもそもCRMとはどんなシステムなのでしょうか。CRMの正式な名称はCustomer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)であり、それを略してCRMと呼ばれています。マーケティング手法の1つとして多くの企業で利用されている仕組みです。

日本語で翻訳すると、「顧客関係管理」や「顧客関係性マネジメント」というふうに訳されます。このCRMを導入する目的は様々ですが、主に細分化された顧客のニーズを知ることや顧客満足度を高めることなどです。

幅広い用途で使用することが出来るシステムであるため、多くの企業で重宝されるツールとなっています。

なぜ現代でCRMが注目されているの?

現在、多くの企業でCRMが注目されていますが、その理由とはどのようなものでしょうか。さまざまなことが要因として挙げられると思いますが、主に以下の3つの内容が考えられるでしょう。

▼現代でCRMが注目される理由▼
  • 細分化された顧客情報の分析が必須になったから
  • 優良顧客の育成がどの企業でも課題になっているから
  • 顧客に対する平等なサービスが求められているから

以下で、それぞれについて詳しく解説していきます。

①細分化された顧客情報の分析が必須になったから

インターネットが普及したことに伴い、人々はオンラインで簡単に情報を検索できるようになっています。このような情報社会においては消費者のニーズも多様化・細分化されていると言えるでしょう。

市場には同じような製品やサービスで溢れ、顧客はどれを利用するか選択することができます。個人の満足度を高め、自社のサービスを利用してもらうためにはニーズやトレンドの分析が欠かせません。

また、求められる商品を予測し、新たなサービス開発などにも取り組む必要があるでしょう。顧客も新着の商品に対しては興味を持つので、取引を成功させる確率も高まります。CRMシステムは正確な顧客のデータ分析が行えるので、これらの状況に上手く対応することを可能にするのです。

②優良顧客の育成がどの企業でも課題になっているから

現代の企業では、優良の顧客をどのようにして育てるかということに注目が集まっています。なぜなら、新規顧客を開拓するよりも、リピーターを増やす方がコストを安く抑えることができるからです。

新しい顧客の獲得は優良顧客の育成に対して数倍の費用をかけなければなりません。そのため、多くの企業において既存顧客の満足度を高め、何度も利用してくれる顧客が増えるように努力する姿勢が重要になっていると言えます。

CRMを導入すれば顧客一人一人に対するサービスの向上にもつながるので、顧客満足度を高める上で役立てることが可能です。こうしたことも、CRMが現代で必要とされる理由の1つであることが分かります。

③顧客に対する平等なサービスが求められているから

これまでの顧客情報の管理は、各部署の担当者に任されていました。例え同様の会社であったとしても、担当している社員がいなければ詳細な顧客情報を管理することができず、まさに属人化している状態にあったと言えます。

こうした状況が続けば、顧客一人一人に対するサービスの質が低下してしまうことにつながるでしょう。例えば、顧客から電話でお問い合わせがあった際、担当者がいなければ充実した対応を行うことができません。電話をかけ直す必要があり、顧客満足度を下げてしまうこともあるはずです。

CRMを導入することで社内の顧客に関する情報を一元的にまとめることが可能になります。そうすれば、例え担当者が不在でも他の社員がスムーズに対応でき、充実したサービスを行うことが出来るのです。商談やセールスの機会を逃すこともなく、新規の取引を得る上でも役立つでしょう。

SFAとはどう違うの?

CRMとよく似ている用語にSFAが挙げられます。これらはよく似ているサービスですが、実際には異なる概念です。SFAの正式名称はSales Force Automationであり、日本語では営業支援システムと表記されることも多いです。主な特徴には以下のような内容があります。

▼SFAの特徴▼
  • 顧客情報を整理したりまとめることに役立つ
  • 営業の進捗状況を管理する上で役立つ
  • 営業活動を効率化し、業績向上に役立つ

SFAは日本語訳でも分かるように、営業を支援するためのシステムになっています。そのため、営業に関することに対して重点的に活用することができ、進捗状況の管理に役立ちます。

また、マーケティングの戦略を立案する上でも他の部署と情報を共有したり、作業の手間を削減することも可能です。営業マンごとの数値分析なども行えるため、営業活動を効率化させる機能も有しています。

このように、CRMとは異なり、営業の手助けをメインにしている点において属性が違うということが分かるでしょう。

CRMを導入するメリットとは?

多くの企業から注目を浴びているCRMシステムですが、導入するメリットとは具体的にどのようなものなのでしょうか。

様々なものが挙げられますが、主に以下のようなメリットがあります。

▼CRMを導入するメリット▼
  • 顧客データや営業活動のデータを管理できる
  • 顧客の満足度を高めることが出来る
  • 効果的なマーケティングに役立つ

以下で詳しく解説していきます。

①顧客データや営業活動のデータを管理できる

CRMシステムの基本となるのは、顧客のリストです。このリストには以下のようなことが登録されています。

  • 氏名
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 性別
  • 住所

このように顧客の詳細なデータが登録されているリストをシステム経由で管理することで、正確な分析や情報の統合を行うことにつながります。

例えば、それぞれの顧客が利用している人気サービスのジャンルを確認したり、顧客の行動を把握することもできるでしょう。季節に応じて購入の頻度が多い商品や、金額の相場などを履歴から分析すれば、対象の顧客に合わせた開発が可能になります。

また、CRMは異なる部署や部門との連携を深め、情報の共有性を高める上でも影響があります。社内情報の概要を一括で管理できるので、個人情報保護にも効果を発揮するのです。

②顧客の満足度を高めることが出来る

CRMは顧客満足度を向上させる効果も持っています。先ほども解説したように、 CRMの導入によって社員であれば同じサービスを提供することが可能になったり、情報の共有性を高めることができます。

こうしたことから、誰が対応しても充実したサービスを顧客に提供できるようになるため、結果的に満足度の向上に役立つのです。

また、CRMを利用すれば顧客のニーズ分析も徹底することが可能になります。より多くの人に求められるような商品を開発できれば、優良顧客の育成につながるでしょう。このように、CRMは満足度を高めリピーターを増やす上でも役立てることが可能です。

③効果的なマーケティングに役立つ

このほかにも、効果的なマーケティングを行う上で役立つこともメリットの1つです。現代では多くのサービスが市場に出回っており、いかに他社と差別化するかということが重要になっています。大量に生産し、とにかく消費するといった時代もありましたが、それは過去のものになっているのです。

こうした状況下で求められるのは、消費者個人のニーズを分析し、適切なタイミングで提案や集客するマーケティング技術でしょう。例えば、以下のような情報を分析する必要があります。

  • 売れている商品の分野について
  • 購入されやすい価格の相場について
  • 季節ごとに利用されている商品について

上記のようなことをしっかりとリサーチし、顧客の購買意欲が高い時期にアプローチやメールの配信をすることによって売上や受注を増やすことにつながるでしょう。CRMはこのようなマーケティングをするうえでも役立つのです。

CRMを導入するデメリットとは?

先ほどはCRMを導入するメリットについて解説しましたが、デメリットについても理解しておかなければなりません。

導入時には以下のことをあらかじめ把握した上で利用するようにしましょう。

▼CRMを導入するデメリット▼
  • 利用する上でコストが掛かる
  • 社員が慣れるまである程度の時間と労力が必要
  • 導入してから結果が出るのは一定期間が経過した後

以下では、それぞれについて詳しく解説していきます。

①利用する上でコストが掛かる

代表的なデメリットとして考えられるのは、費用がかかることだと思います。 CRMシステムには無料版のツールもありますが、充実した機能を使いたい場合には有料版を使うのがほとんどでしょう。

有料のツールでは主に以下のような費用が発生するので、事前に確認しておく必要があります。

  • システムを開発したり導入する際に必要な初期費用
  • 社員に向けて利用方法や使い方を解説するマニュアルの制作に掛かる費用
  • 社員に導入の意図や得られる効果を説明するセミナーなどの研修費用
  • システムのアップデートなど、更新に掛かる費用

このように、多くのコストが発生するため、予算などにも気を配ることが大切です。

②社員が慣れるまである程度の時間と労力が必要

導入したシステムを社内で定着させるまでに、時間と労力が必要になることもデメリットの1つです。従来の顧客管理や営業管理と違うものを導入すると、慣れない間は困惑する社員も多いでしょう。

特に年配の方になると操作方法なども理解しにくく、抵抗感を感じる人もいるはずです。このようなことに対応するためには、CRMシステムを専門とするチームを編成したり、理解しやすいガイドを作成することが大切になります。

サポート体制を充実させておけば、ユーザーの負担を軽減することが出来るでしょう。導入直後は苦労するかもしれませんが、時間の経過とともにシステムの成果を感じることが出来るようになります。

③導入してから結果が出るのは一定期間後になる

CRMを導入してまもない間は、資料をもとに顧客のデータを項目ごとに入力したり、情報の蓄積などの作業を行うことになります。システムの本質はニーズ分析や満足度の向上ですので、こうした地道な作業をしばらく行わなければならないのです。

そのため、ツールを活用し始めたからと言ってもすぐさま目に見えた効果を発揮するわけではありません。上記のデータ集めが終わり、利用者もツールの使い方を把握してくれば効果を感じることが出来るでしょう。

それまでの期間はシステムの説明会を実施したり課題に対して対応するなど、経営する側が粘り強くサポートする姿勢が求められます。販売や受注数の向上を成功させるためにも、焦らず運営していくと良いでしょう。

CRMの導入手順とは?

CRMを導入する場合には、様々な手順に沿って行っていきます。そのプロセスを把握しておくことで、スムーズに導入を進めることが出来るでしょう。

▼CRMの導入手順▼
  • システム導入の目的や目標を確認
  • KPIを設定
  • 実際に利用するユーザー数を把握
  • ツールの選定
  • 運用テスト後に本格的に導入

以下ではそれぞれのステップを詳しく解説していきます。

①システム導入の目的や目標を確認

まず、システムを導入するにあたってその目的を明確にしていきましょう。そもそも導入する目的が曖昧な状態になっていると、なんのためにシステムを利用するのか分からなくなります。

また、ツールを選ぶ上でも目的と照らし合わせる必要があるため、しっかりとしたものを設定しなければなりません。そのためには、自社の中で会議や討論を重ね、会社の課題を明確にしておきましょう。そして社内で情報を共有し、全ての社員が共通認識を持ってシステムを利用することが大切です。

②KPIを設定

次に、KPIを設定していきます。KPIとは中間指標のことを表しており、「全体目的に向けて何を行うべきなのか」という方針を明確にしましょう。あらかじめ中間指標を決めておけば、それを目指すことでより効率的に日々の業務に取り組むことが出来ます。

例えば、過去の売上や実績を分析し、十分に実現することが出来る範囲の中で目標数値を決めると良いでしょう。あまりに目標を高く設定すると、達成できずにモチベーションの低下につながります。そのため、場合によっては目標の見直しや改善を行うことも必要になるでしょう。

③実際に利用するユーザー数を把握

ユーザー数の把握も欠かさず行っておきましょう。実際にシステムを利用する人の数を把握しておけば、コストがいくら発生するのかを計算する上で役立ちます。クラウド型のCRMなどでは月額料金で取り決めが行われますので、ユーザー数の確認は必須です。

また、無料ツールなどでは人数に制限がある傾向にあります。そのため、利用できる条件を踏まえて事前にどれほどのユーザーがいるのかについては忘れずチェックするようにしましょう。

④ツールの選定

利用者の数まで把握できれば、いよいよ利用するツールを選んでいきます。初めに設定した目的に合わせて、最適なツールをダウンロードするようにしましょう。初めから本格的な利用を始めることに不安なのであれば、試しに無料版のものから使用するのも選択肢の1つです

また、複数のツールを比較し、WEB上のサイトなどから評価や評判を検討するのも良いでしょう。使用するソフトの情報が書かれてあるページを検索しておけば、ある程度の情報を収集することができるはずです。期間によってはキャンペーンなどのイベントが行われていることもありますので、チェックしてください。

一覧で機能をまとめておき、どのツールを導入するかについて社内で話し合いを実施しながら決めていきます。総合的な機能からどれが良いかを判断し、使いやすいものを選ぶことが大切です。

費用対効果なども意識しながら組織に適したもの選ぶようにしましょう。

⑤運用テスト後に本格的に導入

ツールの選定まで終われば、実際に導入する前に運用テストを行います。少人数で1週間ほどシミュレーションしましょう。普段の業務を想定し、問題点や分からない機能をまとめておくとマニュアル作成にも役立ちます。

使い方のポイントなどを理解できれば、社内で本格的に導入していきましょう。マニュアルを社員に配布し、担当者がフォローやサポートを行いながらシステムの運用を行います。また、どうしても解決できない問題が出れば、外部の運営会社などに問い合わせるのがよいでしょう。

システムを上手く浸透させるには?

CRMシステムを浸透させるまでには、ある程度の労力やコツが必要になります。どのような利用者にも使いやすくするためには、事前準備やサポート体制の構築が欠かせないでしょう。

よりシステムを定着させやすくするために、主に以下の施策を実践してみてください。

▼システムの定着をスムーズに行う方法▼
  • 充実した研修を行う
  • サポートやフォローをしっかりと行う
  • ITリテラシーに合ったツールを導入する

それぞれについて、以下で解説していきます。

①充実した研修を行う

CRMの効果を最大まで引き出すためには、社員に導入の意図を理解して利用してもらう必要があります。実際に運用を始めれば、抵抗感を覚える方もいる可能性が高いでしょう。

導入の目的や考え方をしっかりとシェアするには、事前に説明会などの研修を実施するのが効果的です。関連する企業などの成功事例をプレゼンするだけでも、反応は大きく異なるでしょう。お客様により充実したサービスを提供できることを説明し、そのノウハウを理解してもらうことが大切になります。

②サポートやフォローをしっかりと行う

どのような年齢の方でも簡単にシステムを利用できるような体制を考える必要があります。実際にツールを利用するのは若い人だけではなく、年配の方もいらっしゃるはずです。

そのような方にもデータベースを上手く活用してもらい、課題や問題を解決しながら作業を進めてもらわなくてはなりません。そのためには、運営する側が中心となって環境を整えることが重要です。誰でも安心してツールを使えるサポートを行い、コミュニケーションを取りながら社員の成長を促しましょう。

自分たちだけでツールが利用できるようになるまでは、粘り強く支える姿勢が必要になります。役割を分けつつ、サポートチームを編成しておけば迅速な対応が行えるはずです。

③ITリテラシーに合ったツールを導入する

社内のITリテラシーに合ったツールを利用するのも、大きなポイントの一つです。長期的にシステムの利用を続ける上で欠かせないのは、より分かりやすいサービスを利用することでしょう。どれだけ完全なシステムを用意しても、結局のところ使われなければ価値がありません。

リテラシーは強化すれば良いと思われるかもしれませんが、知識が全くない方は定着する前に利用しなくなる可能性があります。自社の業務を効率化させるためにも、ITリテラシーに注意した上で難しいツールを導入しないよう気をつけることが大切です。

まとめ

今回の記事ではCRMの目的やその必要性について解説してきました。CRMは見込み客の発見だけではなく顧客のニーズを細かく分析することにもメリットがあります。Excelにおける書類の整理や日報の作成、カテゴリー別の個人情報の分類を一元で管理できるので便利です。上手く活用することができれば、大幅に業務の効率を高めることが出来るでしょう。

また、ビジネスにおいて重要な顧客との関係の維持のみならず、様々な活動に応用でき、おすすめのサービスと言えます。使いこなせばこれまで以上に利益が増え、業績アップにも大きな意味を持つシステムになるでしょう。

今からシステムを導入する際には、その目的を明確にした上でどのようなツールを利用するのか検討するのが大切です。複数のシステムを比較し、他の企業の事例などを参考にした上で、失敗しないように最適なツールを見つけると良いでしょう。

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