ユーザー育成のテクニックとは?定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』を紹介!のアイキャッチ画像

企業にとって、既存顧客から商品・サービスに強い愛着を持つ『定着ユーザー』まで育成することは、マーケティング活動を行う上で欠かせない活動です。

ユーザー育成を効果的に行うことで、企業の長期的な売上に貢献する顧客が増えるというメリットがあります。

しかし中には「ユーザー育成ってそんなに簡単なことじゃないでしょ?」「どんな施策を立てればいいの?」と多くの疑問があるはずです。

そこで当記事では、「ユーザー育成を行う理由」「定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』」を紹介します。

定着ユーザーとは?

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定着ユーザーとは、企業または企業が提供する商品・サービスに対して強い愛着を持ち、自社製品を定期的に利用してくれる顧客を指します。

ブランドファンと呼ばれることもあり、高い利益率をたたき出すことから企業として成長するために欠かせないユーザーとして重視されています。

現代は、スマートフォン・タブレットの普及により誰でもインターネットで情報収集ができることから、顧客1人一人の価値観の多様化が進んでいます。

このような現代の傾向が原因で、新規顧客の獲得が困難になっています。

そこで既存顧客を維持し、定着ユーザー(ブランドファン)まで育てることが重要です。

定着ユーザーの特徴定着ユーザーは、企業が提供する商品・サービスにとても詳しく強い愛着を持つことから、家族・友人もしくはSNSなどを通して第三者に商品・サービスをおすすめするという特徴があります。また日頃から商品・サービスを利用しているため、説得力があるので新規顧客を集客する役割を果たします。

定着ユーザーが企業にもたらすものとは?

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前述では、「定着ユーザーとはどういう意味か」を解説しました。

定着ユーザーが増えることで企業として安定した利益を得られるようになりますが、マーケティング担当者の中には「定着ユーザーが企業にもたらすものには何があるの?」と疑問を持つ方がいるはずです。

結論から申し上げますと、自社で定着ユーザーを抱えることで『定期的に商品やサービスを購入・利用してくれる』『余計な宣伝費を掛けずに効果的なマーケティングを実施できる』といったメリットがあります。

顧客1人一人の価値観の多様化が進んでいる現代では、新規顧客の獲得は難しく既存顧客を維持するための分析と施策が必要とされています。

既存顧客の維持を徹底することで、自社商品・サービスを定期的に購入してもらえるので安定した利益を得ることができます。

しかし、自社商品・サービスを継続利用する顧客か分からないユーザーにたくさんの宣伝費を掛けても効果が出ない場合があります。

そこで、全体売上の8割をたたき出す2割の優良顧客を差別化し、多くの資金を投じるファンへのアプローチを優先することで、高い費用対効果を得ることができます

これは『パレートの法則(2:8の法則)』と呼ばれ、経済以外の自然現象・社会現象にも当てはまると言われています。

三上
『1:5の法則』という用語があるように、新規顧客の獲得は既存顧客維持の5倍ものコストが掛かるので、既存顧客を維持しながら定着ユーザーを育成することが重要なんですね!

優良顧客を『定着ユーザー』と呼ばない理由とは?

優良顧客を『定着ユーザー』と呼ばない理由とは?の画像

マーケティング担当者の中には、『優良顧客=定着ユーザー』と考えている方が多いと思いますが、実際は優良顧客と『定着ユーザー』は違う位置づけとして認識されています。

従来までは、「顧客の購入頻度」もしくは「LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)」が定着ユーザーを見極める指標として用いられていました。

しかしこれらの水準が高い顧客の中には、「長期契約の縛りがあるから仕方なく利用していた」「他に良い製品が販売されるまでの繋ぎとして利用していた」というように満足度は高くないが仕方なく商品・サービスを使い続けている顧客がいます。

このような顧客は優良顧客として位置づけられますが、もし競合他社が自社よりも魅力的な商品・サービスの提供を始めたり、お得なキャンペーンを実施した場合すぐに乗り換えられてしまいます。

そこで、真の定着ユーザーを見定めるために顧客ロイヤリティ・顧客の継続利用意向を測れる『NPS(Net Promoter Score)』という指標を用いることが重要です。

ユーザー育成を行う3つの理由とは?

ここまで、「定着ユーザーとはどのような人を指すのか」「優良顧客と定着ユーザーそれぞれの位置づけ」を理解していただけたと思います。

定着ユーザーを増やすことで、企業として継続して安定した売上を達成できるため、多くの企業でこのようなユーザー育成を実施しています。

しかしマーケティング担当者の中には、「どうしてユーザー育成を行う必要があるの?」「具体的な理由が知りたい!」という方がいると思います。

そこでここからは、ユーザー育成を行う3つの理由をご紹介します。

▼ユーザー育成を行う理由▼
  • 長期的な売上の向上が見込めるから
  • 第三者に拡散されることで新規顧客を獲得できるから
  • 良質なフィードバックを受けられるから

理由①長期的な売上の向上が見込めるから

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ユーザー育成を行う1つ目の理由として、長期的な売上の向上が見込めることが挙げられます。

新規顧客は、一度商品・サービスを購入しても「思っていた使用感と違う場合」や「競合他社がもっといい商品を販売した場合」はすぐに乗り換える可能性があります。

しかし、定着ユーザーは自社商品・サービスに対して強い愛着を持っているので、『ブランドスイッチ』が起きにくいという特徴があります。

・ブランドスイッチとは・・・ある商品・サービスを利用していた消費者が、何かのキッカケで同一カテゴリの競合他社に乗り換えてしまうことを指します。

このように定着ユーザーは顧客離れが起きにくいため、おのずとリピーターの割合が増加しそれに伴い『LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)』が向上します。

リピーターが増えることで、定期的に商品・サービスを購入するユーザーが増加し、企業として長期的な売上の向上が見込めます。

三上
定着ユーザーとLTVは完全な相関関係はありませんが、ロイヤリティが向上すればLTVも上がるという因果関係は明確化されています!

理由②第三者に拡散されることで新規顧客を獲得できるから

ユーザー育成を行う2つ目の理由として、第三者に拡散されることで新規顧客を獲得できることが挙げられます。

インターネットが普及した現代では、実際に商品を手に取らずに口コミサイトやSNSのレビューを見て購入している人が増えています。

そこで定着ユーザーが大きな役割を果たしてくれます。

理由として定着ユーザーは、家族・友人またはSNS・口コミで自社商品・サービスを積極的に宣伝してくれるという特性があります。それを見た、聞いた消費者が新規顧客となり購買行動に移す可能性があるからです。

このように説得力と訴求力に優れている定着ユーザーが、自社商品・サービスを宣伝することにより新規顧客に掛けるコストを削減し、商品の改善・開発費に充てることができます。

理由③良質なフィードバックを受けられるから

理由③良質なフィードバックを受けられるからの画像

ユーザー育成を行う3つ目の理由として、良質なフィードバックを受けられることが挙げられます。

定着ユーザーは、自社商品・サービスに対して愛着を感じていることから「商品・サービスがもっと良くなってほしい!」と願っています。

そのために、くり返し商品・サービスを利用している定着ユーザーが『有料級のフィードバック』を提供してくれる可能性があります。

Point定着ユーザーは、企業の商品・サービスを何度も利用していることから『フィードバックの質が高い』『企業が見落としていた改善点を指摘してくれる』などの特徴があります。このような意見が後に画期的な商品の開発につながるかもしれません。

定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』を紹介!

前述では、「ユーザー育成を行う理由」をご紹介しました。

新規顧客獲得よりもユーザー育成を行う方が、長期的な売上の向上や良質なフィードバックを受けることができるため効果的です。同時に口コミやSNSなどから新規顧客参入も見込めます。

しかしマーケティング担当者の中には、「ユーザー育成のためにどのようなアクションを起こせばいいか分からない」という悩みを抱えている方がいると思います。

そこでここからは、定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』をご紹介します。

ブランドエクイティピラミッドは、以下4つの階層に分けられます。

▼ブランドエクイティピラミッドの階層▼
  • サービスを認知するステップ「アイデンティフィケーション」
  • サービスを体験し理解を深めるステップ「ミーニング」
  • 定期利用からサービスを評価するステップ「レスポンス」
  • 定着ユーザーになるステップ「リレーションシップ」

階層①サービスを認知するステップ「アイデンティフィケーション」

ブランドエクイティピラミッドの最下層であり、最初のステップとして「アイデンティフィケーション」があります。

このステップは顧客がサービスを利用する前の段階で、顧客はWebサイト・TV・CM・アプリストアなどからサービスの概要を理解します。

顧客はサービスの概要を見て、楽しそう・ワクワクするなどの『感情的な側面』や自分にとって役に立つかどうかの『理性的な側面』で評価し、利用するかどうかを判断します。

▼この階層で顧客に取るべきアクション▼

アイデンティフィケーションにいる顧客に向けて、「どのような人におすすめなのか」「どのような利点があるのか」のポイントを分かりやすく訴求し、良い第一印象を与えられるように工夫してアプローチすることが重要です。

階層②サービスを体験し理解を深めるステップ「ミーニング」

ブランドエクイティピラミッドの下から2番目の階層として「ミーニング」があります。

このステップは初期利用によるサービスの理解や評価をする段階で、顧客はサービスを利用してどのような価値を体験できるのか理解を深めていきます。

顧客は、性能・機能が自分にとって必要なのかという『理性的側面』や使いやすさの印象はどうだったかという『感情的側面』をもとに、継続してサービスを利用するかどうかを判断しています。

▼この階層で顧客に取るべきアクション▼

チュートリアルを通して基本機能の使い方を理解できる『体験設計』や初期利用インセンティブを与えるなどの体験ができるように設計しましょう。

階層③定期利用からサービスを評価するステップ「レスポンス」

ブランドエクイティピラミッドの下から3番目の階層として「レスポンス」があります。

このステップは、定期利用からサービスを評価する段階で、顧客は何度かサービスを利用していくことで長期的に利用していくかどうかを評価します。

顧客は、便利であるか・役に立つか・安心かどうかなどのポジティブな印象を持つ『理性的側面』や、信頼性・期待できるか・好感を持てるサービスかなどのポジティブな印象を持つ『感情的側面』が得られるかどうかで長期利用するかを判断しています。

▼この階層で顧客に取るべきアクション▼

この階層では、『機能面のケア』『顧客が達成感を得られるようなコミュニケーション施策を実施する』ことが重要です。例えば、家計簿サービスなどの記録系アプリであれば、「写真を撮るだけで情報が記録できる利便性」で継続利用の難易度を下げることができます。

階層④定着ユーザーになるステップ「リレーションシップ」

ブランドエクイティピラミッドの一番上の階層として「リレーションシップ」があります。

このステップは顧客がサービスに対して強いメリットを感じ、毎日意欲的に利用する段階です。

つまり定着ユーザー(ブランドファン)になった段階で、継続的にサービスを利用してくれる状態を指します。

▼この階層で顧客に取るべきアクション▼

この段階まで到達した顧客は、新たな顧客の呼び込みをサポートしてくれる可能性があるため、『友達紹介機能』の提供を行いましょう。

まとめ

ここまで、「定着ユーザーとはどんな人を指すのか」「ユーザー育成を行う理由」「定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』」等を紹介してきました。

現代は、スマートフォンやタブレットが普及し、誰でもインターネットを使えるようになったことで、顧客1人一人の価値観の多様化が進んでいます。

このご時世で企業や企業が提供する商品・サービスに強い愛着を持つ『定着ユーザー』は、大切に維持しなければいけない存在として認知されています。

しかし、一般顧客を定着ユーザーに育成するためには段階を踏まなければいけません。

そこで、定着ユーザーの育成に役立つ『ブランドエクイティピラミッド』を当記事で詳しく解説しているので、参考にして効率的にユーザー育成を行ってほしいと思います。

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