LTVの改善に成功した企業のマーケティング施策とは?メリットや改善方法も解説!

LTVの改善は今後ますます重要視されるようになってきます。

現代では、1人1台はスマートフォンまたはタブレットを持っており、いつでもインターネットにつながるので様々な情報を見ることが可能になりました。

このことにより、顧客一人ひとりの価値観も変化しているため、新規顧客を獲得することが難しくなり既存顧客の維持に力を入れる企業が増えてきました。

そのためにLTVを改善することが重要ですが、「LTVを上げるためにはどうしたらいいの?」「LTVを向上させる策が知りたい」と悩みを抱える方がいると思います。

そこで当記事では、「LTVを改善するメリット」「LTVを向上させるための方法」「LTVの改善に成功した企業のマーケティング施策」を紹介します。

LTVとは?

LTVとは?の画像

LTVとは、「Life Time Value」の略称で、日本語では『顧客生涯価値』のことを指します。

顧客が生涯で自社にどのくらいの利益をもたらしたかを金額で表したものを意味します。

Webサイトにおける最終的な成果を表した『CV(コンバージョン)』という1顧客の1回の購入に対する指標がありますが、LTVに関しては1顧客の1回目の購入だけでなく、2回目以降の購入まで追っていくというのがポイントです。

・CV(コンバージョン)とは・・・Webサイトにおける最終的な成果を表したものを指します。マーケティング分野ではこの『コンバージョン』を効率的に獲得し、最大化させることが目標として挙げられます。そのためには、「Webサイトを訪問するユーザーの動線を検討する」「コンテンツを最適化する」ことが有効的です。

また現代では、新規顧客を獲得するためには既存顧客維持の5倍のコストがかかってしまうため、新規顧客獲得が困難になっています。

そこで、既存顧客との良好な関係を維持するためにもLTVという指標がマーケティングを行う上で重要視されるようになりました。

工藤
現代のマーケティング市場は成熟化しているため、顧客一人ひとりとの良好な関係を築き、リピーターを増やすことで繰り返し商品・サービスを購入してもらうことが大切ですね!

LTVを算出する方法とは?

LTVは、顧客が生涯で自社にどのくらいの利益をもたらしたかを金額で表したものを意味しますが、LTVは計算式を用いれば数値として「現状、どのくらいLTVがあるのか」を算出することができます。

LTVの一般的でよく用いられる計算方式は、『平均購買単価』『平均購買頻度』『平均継続期間』が分かれば算出できます。

では、実際にLTVの算出方法を計算例と一緒に見ていきましょう。

【使用データ】
・平均購買単価:10,000円
・平均購買頻度:年6回
・平均継続期間:2年

LTV=10,000円(平均購買単価)×6回(平均購買頻度)×2年(平均継続期間)=120,000円

上記データを使用した際のLTV(顧客生涯価値)は『12万円』ということが分かります。

また、LTVを算出する際は「新規顧客獲得コスト」「既存顧客の維持コスト」を考慮する算出方法もあります。

▼費用を考慮したLTVの算出方法▼

・LTV=(平均購買単価×平均購買頻度×平均継続期間)-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)

では、実際に費用を考慮したLTVの算出方法を計算例と一緒に見ていきましょう。

【使用データ】
・平均購買単価:10,000円
・平均購買頻度:年6回
・平均継続期間:2年
・新規顧客獲得コスト:10,000円
・既存顧客維持コスト:5,000円

LTV=(10,000円×6回×2年)-(10,000円+5,000円)=105,000円

上記計算結果より、「新規顧客獲得コスト」「既存顧客の維持コスト」を含めたLTVは『10万5千円』ということが分かります。

工藤
LTVを計算してみて、自社で目標にしているLTVを比較して「広告費をもっとかけられる」「購買単価を上げるための施策を考える」など様々な施策を考えて実行することで、LTVの更なる向上が見込めます。

LTVを改善させる3つのメリットとは?

前述で、「LTVとは何か」「LTVを算出する計算式」をご紹介しました。

自社商品やサービスを継続的に購入してくれるリピーターを増やし、LTVを向上させることで利益を最大化することができますが、中には「LTVを改善するとどんなメリットがあるの?」「具体的なメリットを知りたい!」という方がいると思います。

そこでここからは、LTVを改善させることで得られる3つのメリットを紹介していきます。

▼LTVを改善させるメリット▼
  • 営業コストを抑えて売り上げを最大化できる
  • 安定した利益で事業の成長が見込める
  • 優良顧客の傾向を分析してマーケティングに反映できる

メリット①営業コストを抑えて売り上げを最大化できる

メリット①営業コストを抑えて売り上げを最大化できるの画像

LTVを改善させることで得られる1つ目のメリットは、営業コストを抑えて売り上げを最大化できることです。

そのためには、新規顧客獲得に力を注ぐのではなく、既存顧客の維持に努める方が効率的に売り上げを伸ばすことができます。

その根拠となるのがマーケティング用語にある『1:5の法則』で、新規顧客を獲得するためには「広告費」「営業にかかる人件費」など様々なコストがかかりますが、既存顧客の維持は「メールマガジンの配信」「キャンペーンの実施」を行うだけで再購入を促すことができます。

・1:5の法則とは・・・新規顧客を獲得するためには、既存顧客の維持の5倍のコストが必要であるという法則を指します。新規顧客は獲得コストが多くかかり、さらに再購入の可能性が低く利益率が低いです。しかし、既存顧客は一度自社商品やサービスを購入しているため、再購入の可能性が高く高い利益率が見込めます。

つまり、企業やマーケティングで利益率を上げたいなら、自社商品やサービスに強い愛着を持つ『リピーター』を獲得することに注力し、LTVを向上させることが一番効率的です。

そこでリピーターを増やすために、『メールマガジンを配信する』『一度商品を購入した方向けのキャンペーンを実施する』『SNSで消費者の役に立つ情報を配信する』など低コストでできる施策を実施することが重要です。

既存顧客維持に努めるメリット既存顧客の維持に力を注ぐことで、自社商品やサービスを何度も購入してくれるので継続して利益を得ることができるというメリットがありますが、その他にも「SNS」や「口コミ」を通して『既存顧客が新規顧客を連れてくる』というメリットもあります。

メリット②安定した利益で事業の成長が見込める

LTVを改善させることで得られる2つ目のメリットは、安定した利益で事業の成長が見込めることです。

自社商品やサービスを定期的に購入する『リピーター』が増えると、低コストで継続的な利益を得ることができるようになるため、余ったコストでさらなる業務拡大のために「新規顧客の開拓」「新商品の開発」のためにコストを割くことができるようになります。

LTVを向上させることで、既存顧客の維持以外にもコストを使えるので事業の成長が見込めます。

工藤
新規顧客が企業にもたらす利益は変動が大きいため安定しません。経営を安定化させたいなら『リピーター確保』に力を入れる方が効率的です!

メリット③優良顧客の傾向を分析してマーケティングに反映できる

メリット③優良顧客の傾向を分析してマーケティングに反映できるの画像

LTVを改善させることで得られる3つ目のメリットは、優良顧客の傾向を分析してマーケティングに反映できることです。

優良顧客とは、「購入単価が高い顧客」「購入頻度が多い顧客」「購入期間が長い顧客」などを指しますが、どんな業種・企業でもこのような優良顧客を増やしたいと思うはずです。

優良顧客を増やすためには、1度自社商品やサービスを購入した既存顧客にリピート購入してもらうことが有効的ですが、それよりも優良顧客の傾向を分析して、似たような傾向を持つ新規顧客を獲得する方が最も効果的です。

既存顧客から優良顧客となったユーザーには、自社商品やサービスに愛着を持つようになった理由が必ずあります。

例えば、「商品が使いやすくて魅力的だからついつい購入したくなる」「アフターフォローがしっかりしているから定期的に購入している」など愛着を持つようになった理由は様々なことが考えられます。

優良顧客が自社のどこに魅力を感じているのか、どんな使い方をしているのかを掘り下げて分析することがマーケティングにおいて重要です。

工藤
優良顧客を分析することで、「どの層にアピールしたら売れやすくなるのか」「どんな悩みを抱えている人に購入を促すのが効果的なのか」が見えてきます!

LTVを向上させる3つの方法とは?

前述では、LTVを改善することで得られるメリットを理解していただけたと思いますが、「どうやってLTVを向上させればいいの?」という疑問を持つ方がいるはずです。

そこでここからは、LTVを向上させる3つの方法を詳しく紹介します。

▼LTVを向上させる方法▼
  • 購買単価を上げる
  • 購買頻度を増やす
  • 購入期間を延ばす

方法①購買単価を上げる

方法①購買単価を上げるの画像

LTVを向上させる1つ目の方法として、顧客の購買単価を上げることが挙げられます。

単純に顧客が1商品を購入する際、3,000円の商品を購入するのではなく、それよりも高い5,000円の商品を購入した方がより多くの利益を得ることができます。

ここで問題になるのが、「どうやって購買単価を上げるか」の施策を考えることです。

購買単価を上げる有効な手段として、『アップセル』『クロスセル』が代表的です。

・アップセルとは・・・ある商品の購入を検討している顧客や以前に購入した顧客に対して、より高額な上位モデルに乗り換えてもらうように促す営業手法を指します。例えば、5万円のデジタル時計の購入を検討している顧客がより高性能・高機能な10万円のデジタル時計を提案して購入してもらうことがアップセルに該当します。

・クロスセルとは・・・ある商品の購入を検討している顧客に対し、「別商品もセット」もしくは「単体」で購入してもらうセールス手法を指します。よくスマートフォンを購入した際に保護フィルムやスマホケースを提案されると思いますが、それがクロスセルに該当します。

マーケティングを行う際は、アップセルとクロスセルを上手く活用して別商品の購入を促すことができれば、多くの利益を得ることが可能です。

工藤
LTVを向上させたいなら、購買単価を上げて大幅な利益アップを狙うことが重要ですね!

方法②購買頻度を増やす

LTVを向上させる2つ目の方法として、購買頻度を増やすことが挙げられます。

価格が同じ商品であっても、顧客の購買頻度が増えれば増えるほどLTVが向上していきます。

しかし顧客の購買頻度を増やすのは容易なことではありません。

顧客の購買頻度を増やすために『顧客の印象に残るような工夫をする』『SNSなどを通じて顧客との接点を持つ』『最適なタイミングで商品・サービスを提案する』など施策を実行することが大切です。

顧客の印象に残るようにするためには、『ユニークなサイトデザインにする』などで視覚的にインパクトを与えることが重要です。

自社ブランドを顧客の印象に残すことで、購買頻度を増やすことが可能になります。

また、顧客との接点を増やすために、『メールマガジンを配信する』『SNSで顧客に役立つ情報を提供する』ことも購買頻度を増やすために効果的です。

方法③購入期間を延ばす

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LTVを向上させる3つ目の方法として、購入期間を延ばすことが挙げられます。

前提として、顧客が継続的に購入したいと思うような商品・サービスを提供していることがポイントになりますが、購入期間が長ければ長いほどLTVが向上していきます。

継続して購入してもらえるような商品・サービスの例としては、『日用品』『消耗品』『映画が見放題のサブスクサービス』などがあります。

しかし、ただ商品・サービスを販売しているだけでは購入期間を延ばすことは難しいです。

そこで顧客の購入期間を延ばすために、『アフターフォローやサポートを徹底する』『顧客との接点を持つ』ようにすることで、再購入してくれる可能性が高まります。

購入期間を延ばすPointマーケティングを行う際は顧客の購入期間を延ばすことが重要ですが、多くの顧客を抱えている場合は「誰にどんなサポートをしたか」を一人ひとり管理するのはとても大変です。そこで顧客情報を管理できる『CRM』を用いることが有効的です。

顧客情報を管理・分析できる『CRM』について、詳しく知りたいという方は以下記事をご覧ください。

LTVの改善に成功した企業のマーケティング施策3選

前述で、「LTVを改善するメリット」や「LTVを改善させる方法」を紹介してきましたが、ここからはLTVの改善に成功した企業のマーケティング施策をご紹介します。

実際に企業がLTVを改善した方法を知ることで、自社が抱える悩みを解決するヒントになるかもしれません。

以下よりLTVの改善に成功したマーケティング施策3選を紹介・解説していきます。

▼LTVの改善に成功したマーケティング事例▼
  • 消費者に特別感を与えることでLTVを改善した『KIRIN Home Tap』
  • 会員の声を大切にしLTVを改善した『Oisix』
  • 3段階の訴求でLTVを改善した『健康食品会社』

成功事例①消費者に特別感を与えることでLTVを改善した『KIRIN Home Tap』

KIRIN Home Tapは、工場作りたてのビールを毎月2回届けてくれるサービスを行っています。

キリンから消費者のもとへ直接美味しいビールが届くということで、現在では予約待ちが発生しているほど人気の商品で、たくさんの「ファン」がいます。

そんなKIRIN Home Tapは、LTVを向上させるために以下のような施策を実施しました。

▼LTVを向上させるための施策▼

・消費者の「新鮮なビールを飲みたい」というニーズに応えた
・定期的にビールが届けられるため、買い忘れの心配がいらない
・会員だけが飲めるビールをお届けすることで、消費者に「特別感」を与えた

美味しいビールを消費者のもとに届けることはもちろんのこと、会員だけが飲める特別感のあるビールを提供することで、顧客満足度の向上を加速させることができました。

これにより、顧客の『ファン化』が実現し収益が安定し、LTVを最大化させることに成功しています。

工藤
KIRIN Home Tapは、顧客に「特別感」を与えることで継続して購入してもらうようなマーケティング施策を行ったんですね!

成功事例②会員の声を大切にしLTVを改善した『Oisix』

Oisix公式HPの画像
出典:Oisix公式HP

Oisix(オイシックス)は、「食の安全に関心がある子育て世代」「おいしいものが好きな人」「忙しくて買い物・献立作りができない人」に向けて、有機野菜など安心・安全にこだわった食材の定期宅配サービスを行っています。

そんなOisixは、LTVを向上させるために以下のような施策を実施しました。

▼LTVを向上させるための施策▼

・オイシックスを利用している消費者の具体的な悩みを鮮明に解決する
・お試しセット購入後に、定期コースへの移行を促すフォローメールを送付
・注文の変更をしていない消費者に対して、「LINE」と「SMS」でリマインドの連絡を取る
・届いた商品を「どういう風に食べてもらいたいか」「どんな特色を持った商品なのか」をメールで配信

このように「目の前の顧客一人ひとりを大切にする」ことを目標にしているオイシックスでは、退会する会員に対して「退会理由」を聞きだし、その理由を細分化して開発した商品は、今では人気商品として売れ続けています。

工藤
オイシックスは、顧客に寄り添ったマーケティングを行うことで消費者の悩みを解決するための商品を開発しているんですね!

成功事例③3段階の訴求でLTVを改善した『健康食品会社』

ある健康食品会社は、自社で取り扱っている商品を「顧客に定期的に購入してもらいたい!」という願いから、LTVの向上に取り組んでいました。

こちらの企業では、1,000円で健康食品のお試し利用ができます。

そのお試し利用の「商品到着後」「使用中」「使い終わる時期」の3段で、定期購入50%オフのメールを送っていました。

しかしこの方法だと、「必要のない人に訴求メールを送っている可能性がある」「お試し利用の安さに惹かれて利用しているだけかもしれない」という理由で優良顧客になる可能性のある顧客が低いのではないかという結論に至りました。

そこで、この健康食品会社は以下のような施策を行いました。

▼LTVを向上させるための施策▼

・お試し利用してくれた消費者に、類似品と比較して優れている点や消費者がどう変わるかを説明する
・本商品をそこまで必要としていない消費者のニーズを発掘する
・最終手段として、定期購入の50%オフでアプローチ

上記のような3段階の訴求方法で、LTVを2割も向上させることに成功しています。

工藤
割引をアピールしても顧客が契約してくれるとは限りません。LTVを改善するためには消費者のニーズを発掘する必要がありますね!

まとめ

ここまで、「LTVを改善するメリット」「LTVを向上させる方法」「LTVの改善に成功した企業のマーケティング施策事例」を紹介してきました。

LTVを改善することで、マーケティングにかかるコストを削減できるので、新規顧客獲得や新商品の開発費に充てることができるようになります。

また、LTVを向上させるといっても業種・企業の方針によっても方法が変わってきます。

そこで当記事で紹介している、LTV改善に成功した企業のマーケティング施策を参考にしてほしいと思います。

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